
2009年11月27日 14:01
先日、福井市立至民中学校を見学に行ったとき、
見学会に呼んでくださった設計事務所GのNさんが、知人のお宅のホームパーティーに連れて行ってくださいました。
大学の恩師である先生と大学の友人と私、お言葉に甘えてNさんと一緒にお邪魔させていただきました。
夕暮れのなか車を走らせると、そのお家は山間に静かに佇んでいました。
秋の夕暮れは独特の淋しさを感じさせます。
そんな淋しさの中、そのお家は穏やかに佇んでいました。
車から降りた私は、そのお家から醸し出される穏やかな雰囲気に包みこまれたような感じがしました。
まったく初めて伺うお家なのになぜか「懐かしい」という気持ちが湧きあがってきたんです。
築何十年からなる古民家。
ご主人もとても気さくな方で、初対面の私たちを暖かく迎えてくださいました。
お家の内部の写真も撮らせていただくことができました。
部屋の構成は玄関・台所兼居間・和室・洗面脱衣室・お風呂・お便所。
お便所以外は台所兼居間に隣接しています。
玄関を上がると広くて天井の高い台所兼居間があり、ご主人好みの家具がさりげなくならんでいました。
洗面脱衣所にはなぜか本棚が置かれていました。
初めのうちは「なぜここに本棚が?」と不思議に思っていましたが、
時間がたつにつれて、
「別に洗面脱衣所に本棚があってもいいじゃないの。ここで本を読んでもいいじゃないの」
となんとなく納得してしまいました。
もし、ここに飾り棚があって、その中に焼き物の器が飾られていたとしても、
「別にいいじゃないの」となんとなく納得したと思います。
「なぜ?」と思うようなことも、最後には「別にいいじゃないの」納得させられてしまうお家でした。
台所兼居間にある広い勝手口で鮎を焼いてくださいました。
<鮎=おいしかった>という印象は今でも私の中に強くのこっています。
ご主人の趣味が生かされた居心地のよいお家で頂くお料理だからこそおいしさも倍増し、
そこで楽しい時間を過ごさせていただいたからこそ私の中で強い印象としてのこったんでしょう。
車から降りて感じた「懐かしい」という気持ちは、もしかしたら
「ゆっくりとしていって」「くつろいでいって」というご主人のやさしい気持ちが、
このお家を介して私の中に伝わってきたのかもしれませんね。
住居は住み手の「気持ち」が現れやすいものといいます。
どこに何を置くか、どう使うかなんてことの答えはひとつではないんでしょうね。
住みながら自分らしさを住居の中に模索していく。
それは大変なことですが、失敗しながら、試行錯誤しながら、納得するものを見つけられた時はうれしさが湧いてくる。
それを楽しむ人が増えたらいいのにな~。
そんな風に思えてしまいました。
そのお家で過ごしたのはほんの僅かな時間でしたがとても印象に残った思い出です。
暖かく迎えてくださったみなさんに感謝です。

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